3月になり急に温かくなり、待ちかねていたかのように、東北院の「軒端の梅」が花を咲かせ出しました。現在、三分咲きから四分咲きになっています。この「軒端の梅」は、平安時代に中古三十六歌仙に選ばれた和泉式部が手植えしたと伝えわる白梅です。和泉式部は恋多き人生を送り、情熱的な恋歌を数多く残していますが、晩年、娘の小式部内侍に先立たれて出家しました。東北院の一角に庵を結び、常念仏の日々を送ったと伝わっています。
この梅を詠んだ歌の一つに「むめの香を 君によそへて みるからに 花のをりしる 身ともなるかな」(梅の香りをあなたの袖の香りになぞらえて眺めていたら、梅の花が咲く時節を知る身となりました。)があります。この歌を御朱印として授与させていただいています。第1・3日曜日(10時から16時)に当院へお越しくださいませ。その他の日は、ホームページに掲載しているメールで当方の在院をお確かめください。