
7月1日の吉符入から7月31日の疫神社夏越祭まで、京都の町中は祇園祭一色になります。本日は雨の中ではありましたが、祇園囃子が響く中、前祭の山鉾23基が無事に都大路を巡行しました。この千年以上の歴史を持つ祇園祭の期間中、ヒオウギを民家の軒先などに「魔除け」として飾る習わしがあります。東北院におきましても、江戸時代中期頃につくられた思われる「鍾馗様」の横に、ヒオウギを生けました。
ヒオウギという名は、宮中で用いられた、檜の薄い板を重ねて作った扇(檜扇)に由来しています。何枚も重なり広がっている葉が、檜扇を開いた時の様子に似ていることから、命名されたと言われています。悪霊や疫病を檜扇で払ったという言い伝えに因み、今でもヒオウギは「魔除け」「厄除け」として、祇園祭の期間中に飾られています。ヒオウギ(檜扇)の花言葉は、私どもが大切にしている「誠実」です。
